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パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長とムニューシン財務長官は1日、新型コロナウイルス対策に関する上院銀行委員会の公聴会で証言し、共に追加経済対策を支持する立場を示した。新型コロナ感染症(COVID19)ワクチンに明るい兆しが見える中で、米経済が向こう数カ月間、コロナ禍を乗り切るために必要だと述べた。
ムニューシン長官と共に公聴会に出席したパウエル議長は、「一定程度の財政支援を今行えば、経済を前進させる助けになる」ほか、特に中小企業にとって下方リスクへの備えにも役立つと発言。「対応が過剰になるリスクは、過小なものにとどまるリスクよりも小さい」と説明した。
一方、ムニューシン長官は、追加経済対策についてトランプ大統領ら共和党指導部と協議しているとした上で、「議会が迅速に何らかの対策を通過させるよう求める」と語った。
追加経済対策を巡る交渉は行き詰まったままだが、超党派の議員グループが1日、事態の打開を図り9080億ドル(約94兆7000億円)規模の新たな案を公表した。
パウエル議長は今月15、16両日に予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)で景気減速リスクにどう対応するか示唆することはなかったものの、景気回復に向けあらゆる手段を活用するつもりだとあらためて強調した。
同議長はなお約1000万人が失業状態にあるとし、「まだこの先の道のりは長い」と指摘。「危機を確実にうまく乗り切るまでわれわれは手段を用いるつもりだ。しかし、議会や他の政府機関の支援が必要になるかもしれない」と述べた。
パウエル議長とムニューシン長官はFRBの緊急融資プログラムの一部失効の是非を巡り、財務省との対立が今月表面化して以来、初めて同席。議長は、緊急時に安全策を失うことを望む金融当局者はいないとし、必要なら財務省の為替安定化基金(ESF)を裏付けとして緊急ファシリティーの再設定も可能だと話した。
原題: Powell, Mnuchin Embrace New Stimulus After Fed Lending Rift (1)(抜粋)
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