日本自動車工業会（自工会）は２３日、新型コロナウイルス感染拡大で経営が悪化した部品メーカーの資金繰りを支援する枠組みを創設した。１社１億円を原則に総額２０億円の融資保証を行い、迅速な調達を可能にする。世界的に自動車需要が落ち込む中、業界を挙げて中小零細企業を支えることで、製造業に欠かせない技術や人材の維持を目指す。
帝国データバンクによると、新型コロナに絡む自動車部品関連の倒産は４月以降で３件。いずれも既に業績が厳しかった企業だが、担当者は「コロナ禍の影響を受けた倒産はこれから出てくる」と警戒。自工会は緊急性が高いと判断し、当初検討していたファンドの活用から方針転換した。
具体的には、自工会が三井住友銀行に担保として預金を差し入れる。同行が保証人となり、自動車関連企業が自社の取引銀行から早期に運転資金を確保できるようにする仕組みだ。自工会や日本自動車部品工業会など自動車４団体の会員企業が対象だが、会員外への拡大も検討する。
国内工場で生産調整が続く中、自工会の矢野義博事務局長は「中小企業はギリギリのところで踏ん張っており、資金ニーズに迅速に応える」と説明。対象企業の審査は「（業界の）目利きの力も使いながら進めていく」と語った。
【了】
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June 23, 2020 at 07:05PM
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自工会、部品メーカーの資金繰り支援＝コロナ倒産回避へ総額２０億円 - 乗りものニュース
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