アルプスアルパインは27日、新型コロナウイルス感染症の拡大で不足が懸念される人工呼吸器に使われる部品の供給を増やすことを決めた。国内外の人工呼吸器メーカーからの増産要請に対応し、5月からの生産量を従来に比べ約5倍となる月産10万個に増やす。部品の供給量を増やし、人工呼吸器の供給体制の安定に貢献したい考えだ。
アルプスアルパインは人工呼吸器向けに位置検出器の供給量を増やす
アルプスアルパインが人工呼吸器向けに生産量を増やすのは、オーディオ機器の音量調整などに使われる磁気式の位置検出器（エンコーダー）。人工呼吸器では患者の体内に送り込む空気量や気圧などを調整するために使われる。
人工呼吸器メーカーからの増産要請を受け、4月から国内工場で供給体制を整えていた。5月からは従来の供給量の約5倍となる月産10万個を国内外の人工呼吸器メーカー向けに振り向ける。
アルプスアルパインはこれまで、主力とする車載機器向けを中心に販売しており、一部では人工呼吸器にも使われていたという。新たな設備投資は計画しておらず、車載機器など他の用途向けの出荷量を落とすなどの生産調整で対応する。
人工呼吸器は新型コロナウイルス感染症の拡大で不足が懸念されており、国内でも厚生労働省が増産に向けた規制緩和や協力要請を呼びかけている。アルプスアルパインは位置検出器の供給を人工呼吸器向けに振り向けることで供給体制を支援する。（菅野気宇）
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April 27, 2020 at 03:00PM
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アルプスアルパイン、人工呼吸器向け部品を増産 - 日本経済新聞
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