初めてのパラリンピック出場でメダル獲得を目指す日本代表にとってはライバルの一つが姿を消した。アメリカと激しく対立し、経済制裁の影響で経済状態が悪化しているイランはリオデジャネイロ五輪の時より派遣人数を絞ることを進めており、今回、ブラインドサッカーと車いすバスケットという団体競技2種目が外される対象に選ばれた模様だ。競技は違うが、昨年11月、スイスで行われたデフフットサルワールドカップ(W杯)でも、イランは前回の世界王者だったにも関わらず、大会直前で出場を辞退。その時も昨年8月にはじまったイスラエルとの戦争によりイランの選手が国外に出られない、という情報も流れた。
障がい者サッカー関係者はこう明かす。
「個人競技の陸上や水泳は10人出せば10個メダル獲得できる可能性はありますが、団体スポーツはどれだけ頑張ってもメダル1個分、とドライに考える国は現実にあります。イランが派遣をとりやめた本当の理由は定かではないが、選手団数を減らしたい意向はあったと思います」
最新の世界ランク6位のイランは、同12位の日本代表にとっては難敵だった。2018年5月、ベルギーの国際大会で勝ったのが対イラン戦初勝利。昨年10月のアジア選手権ではグループリーグ第3戦で対戦し、後半10分に決勝ゴールを奪われ、敗れていた。
【世界ランクと昨年の対戦スコア】
順位 国名
★1位:アルゼンチン
11月4日●0-1
★2位:ブラジル
7月14日●0-1
7月15日●0-2
★3位:スペイン
3月21日〇1-0スペイン 川村
3月24日●0-1スペイン
6月22日〇1-0スペイン 川村
4位:トルコ
★5位:中国
10月5日△2-2(PK2-3) 黒田2
6位:イラン
7位:イングランド
8位:ロシア
9位:メキシコ
★10位:モロッコ
12月7日●1-5
11位:コロンビア
★12位:日本
★13位:タイ
10月6日〇2-1 川村2
★14位:フランス
対戦ナシ
【注】★がパラリンピック出場国。
日付とスコアは昨年の対戦時のもの
(取材・文 林健太郎)
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March 09, 2020 at 10:42AM
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