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Saturday, February 22, 2020

サッカー界に衝撃、英国老舗クラブの罪に厳しい処罰(JBpress) - Yahoo!ニュース

 (後藤 健生:サッカージャーナリスト)

 2月14日、欧州サッカーを巡ってショッキングな報道があった。

 欧州サッカー連盟(UEFA)がイングランド・プレミアリーグの強豪「マンチェスター・シティ」(以下マンC)に対して「重大なファイナンシャル・フェアプレー(FFP)違反」があったとして3000万ユーロ(約36億円)の罰金を科し、同時に来シーズンから2年間にわたって欧州チャンピオンズリーグなどUEFA主催大会への出場を禁止したと発表したのだ。これに対して、同クラブはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に対して異議を申し立てる意向を示している。

■ 世界で最も人気がある最強リーグ

 イングランドのプレミアリーグは世界で最も人気のあるリーグだ。

 人気だけではない。高騰するテレビ放映権料など資金力も潤沢で、プレミアリーグの中堅クラブでもドイツやイタリアなどのトップレベルのクラブ並みの資金力を持っているのだ。その資金力を使って優秀な選手を獲得できるので、プレミアリーグは世界最強リーグと言っても過言ではない。実際、昨シーズン(2018~19年シーズン)のチャンピオンズリーグ決勝はイングランド勢同士の対戦となり、リバプールがトッテナム・ホットスパーを破って優勝している。

 今シーズンのプレミアリーグでは2月16日現在、リバプールが25勝無敗1分という圧倒的な戦績で2位のマンCに25ポイントもの大差を付けて独走しているが、マンCは2017~18年、2018~19年とプレミアリーグを連覇した強豪だ。そのマンCがチャンピオンズリーグに出場できなくなれば、強豪同士のハイレベルな戦いを心待ちにしているファン、サポーターは大きな失望を味わうこととなる。

 UEFAがこのような裁定を下したのは、同クラブが2012年から2016年にかけてスポンサー収入を水増ししたことによるものだという。

 このコラムでは事実関係や細かい処分の内容について詳しく論じることはできないが、UEFAが厳しい裁定を下した「FFP」とはどういう考え方なのか。そして、その背景にあるサッカー界独特のクラブ経営を巡る競争原理について紹介しておきたい。

■ 「契約自由化」で増えた海外からの投資

 まず、UEFAによる裁定に登場した「ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)」。これはサッカークラブの財政健全化のためにUEFAが2011年に導入した規則で(施行は2014年から)、移籍金や人件費(=選手の給与)などの支出が入場料収入や放映権料、大会の賞金、スポンサー収入などの収入を上回ることを禁じたものだ。

 つまり、金融機関からの借入金やオーナーの資産を使って赤字を補填することは禁止されているのだ。

 FFPが導入された背景には、1990年代に選手との契約が自由化されたことがある。契約期間が終了すればクラブは選手の保有権を主張できなくなり、同時にEU(欧州連合)加盟国のパスポートを持つ選手なら外国人であっても自由に契約できるようになった。この「自由化」によって資金力があるクラブはどんな選手とも契約できるようになったので資金力がチーム力に直結するようになり、各国とも潤沢な資金力を持つ一部のビッグクラブの戦力が突出するようになってきた。

 そして、各国の強豪クラブはさらに巨額の資金を得るために海外からの投資を積極的に受け入れるようになった。

 たとえば、中東諸国で政治権力を独占し、オイルマネーを動かす王族など。あるいは東欧革命やソ連の崩壊のどさくさに紛れて、石油や天然ガスなどの資源を扱う旧国営企業の経営権を手に入れた新興財閥(オリガルヒ)。さらには中国のバブルに乗って成長したデベロッパーや北アメリカの投資家などが、次々と欧州サッカー界のビッグクラブに投資するようになっていった。

 マンCは、まさにその典型だった。

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