日銀は18日の金融政策決定会合で、新型コロナウイルス対応で導入した企業の資金繰り支援策の延長を決めた。2021年3月末だった期限を21年9月末まで半年間延ばす。2%の物価目標が遠のいていることを踏まえ、より効果的で持続的な金融緩和策を探ることも公表した。
日銀は17日から2日間、決定会合を開いた。黒田東彦総裁が午後3時半から記者会見して決定会合の内容を説明した。黒田総裁は金融緩和策の点検について「感染症の影響で物価目標の実現には時間がかかる」とし、「さらなる工夫ができるのであれば実施したい」と述べた。
現在の金融緩和策の柱である長短金利操作を念頭に「枠組みを変更する必要はない」と強調。米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)の動向も参考にして点検作業を行う。日銀は各種の施策を点検し、21年3月の決定会合をめどに結果を公表する。
日銀は金融政策の一環として上場投資信託(ETF)を買い入れており、時価で40兆円を超える規模に膨らんでいる。黒田総裁は「いまの買い入れがただちに持続不能になるというのは全くない」としたうえで、「より効果的で持続的に行うための点検は必要だ」と述べた。黒田総裁は「出口の議論は全く時期尚早。考えていない」とも語った。
企業への資金繰り支援策では、コマーシャルペーパー(CP)と社債で計20兆円を上限とする買い入れと、金融機関に有利な条件で貸し出しの原資を供給する120兆円規模の特別オペ(公開市場操作)を実施する。
この実施期限を21年9月末まで半年間、延ばす。黒田総裁は「必要があれば、さらなる延長を検討する」とした。
資金繰り支援策の副作用について問われ、黒田総裁は「ゾンビ企業の延命を助けるという指摘は全くあたらない」と述べた。民間の金融仲介機能を助けると説明した。
2%の物価目標は13年1月に導入し、黒田総裁のもとで大規模な金融緩和政策を進めてきた。だが、一度も目標に到達できていない。
新型コロナウイルスによる景気悪化などで物価は一段と弱含み、11月の消費者物価指数(生鮮食品を除く)は前年同月比で0.9%下がった。日銀の10月時点の予測では、物価上昇率は22年度でも0.7%にとどまる。黒田総裁は「持続的に下落するデフレの恐れは低いとみている」とした。
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